海外を中心に「健康に良い」と、ここ数年で急激に拡大しているA2ミルク市場。
日本ではまだ馴染みのない名前ですが、じわじわと広まってきています。

今回は、そんなA2ミルクについて深掘りし、さらに新鮮なミルクとはいったいどういった状態を指すのか、新鮮なA2タイプのミルクのおすすめ通販についてもご紹介します！

A2ミルクとは？

正確には、β-カゼインA2A2遺伝子を持つミルクという言い方が正しいです。
ミルクの水分以外の成分は大きく、乳脂肪・乳たんぱく・炭水化物・ミネラル、ビタミン　に分けられます。
このうちの「乳たんぱく」の成分のうち、3割程度を占める「β-カゼイン」の遺伝子の種類によってA1ミルク、A2ミルクと区別されています。

具体的に「β-カゼイン」には「A1」「A2」の2種類あり、組み合わせとして、
「A1A1」・「A1A2」・「A2A2」の3パターンの遺伝子に分けられます。（血液型の概念に近いです）

現在、日本の乳牛のほとんどが、「A1A1」もしくは「A1A2」の遺伝子で、「A2A2」の遺伝子を持つ乳牛は全体の約3割ほど。

諸説ありますが、Ａ1の遺伝子は、人間が牛乳をたくさん出す牛を作り出すため、品種改良を重ねたことで、カゼインの遺伝子の一つが変わってしまったことが原因と研究結果で分かっています。

人間の母乳も「A2A2」で成り立っており、牛乳の中でも母乳に近いと言われています。

　
数字はＡ2と2番目なのですが、このＡ2こそが原始的ではじまりの牛乳の遺伝子なのです。

A2ミルクの良いところ

オメガ3脂肪酸が豊富！

健康のために意識して摂るべき必須脂肪酸として話題の成分です。
血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制などが期待できます！

健康面の向上が期待できる

「A2A2」の遺伝子により、
免疫力の向上、代謝率の上昇、精神的成長の促進が期待でき、
さらには統合失調症、糖尿病、心疾患を予防する効果もあると言われています。

おなかにやさしい

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする原因のほとんどが「β-カゼインＡ1」です。
「β-カゼイン」の遺伝子が「A2A2」になることで、下痢や胃の不快感などの症状が起こりにくいと言われています。

※当記事は2022年に取材した内容をもとに作成されています。A２ミルクについては様々な研究が行われているため、詳細は専門機関から出ている最新の情報をご参照ください。　

※2024年のブログはこちら

A2ミルクってどうやってわかるの？

基本的には血液型の原則と同じで、「A1A1」・「A1A2」・「A2A2」の掛け合わせの確率で決まります。

「A2A2」の遺伝子を持つ牛同士を掛け合わせると「A2A2」の遺伝子を持つ子供が生まれます。

（上図参照）

調べる方法は2つあります。

①ゲノム検査

牛の尻尾の毛から細胞をとり、ゲノム検査で遺伝子の種類を判定します。

②ミルク検査ミルクからβ-カゼインの種類を判定する検査キット

「DNAFoil A2 Cow Milk B3 Test」をスイスの食品検査会社SDC（SwissDeCode）が開発。
これにより、A2ミルクを60分で判定することができるようになりました。
SDCが認めたA2ミルクには「A2インサイトラベル」という認証ラベルも発行されます。

新鮮な牛乳とは？

続いて、牛乳の「鮮度」についてのお話です。
そもそも鮮度が良い牛乳とは、どういった牛乳を想像されますか？
搾りたての牛乳でしょうか。もちろん、それに勝る新鮮さはないでしょう。しかし、衛生面の観点から食品衛生法により、牛乳は殺菌処理をすることが義務付けられています。

では搾乳後、牛乳は外気に触れることなく、すぐさま隣接する工場に直結したパイプで運ばれ、風味が損なわれにくいと言われる低温殺菌ノンホモ乳として処理され、製品化される。
そんな牛乳があればフレッシュで搾りたてが味わえる新鮮な牛乳と言えるのではないでしょうか。

実は、搾取した牛乳は一旦タンクに入れられ、車などで運搬されて殺菌工場に向かうのが一般的で、牧場と工場がパイプラインで直結している施設は極めて稀です。

新鮮なA2タイプの乳製品　あせひら乳業

全国的にも珍しく牧場と工場が隣接し、さらには直売所も併設されている、「あせひら乳業」さんにお話を伺いました。
中国地方の中央部に位置する広島県三次市まで行ってきましたよ！
あせひら乳業株式会社

代表取締役会長　児玉克憲さん（中央）
代表取締役社長　児玉尚子さん（左）

あせひら乳業の取材で分かったこと

① 乳牛が元気！

風通しの良い清潔な牛舎で牛たちは暮らしていました。
乳牛は太り過ぎてしまうとミルクが出なくなります。適度にスリムで、健康的な牛たちは鼻輪をされておらず、ストレスが少ない環境でのびのびと生活していました！

② 新鮮な牛乳

自動で採取された生乳は、パイプ一本で隣接する工場にすぐさま運ばれます。

外気に触れることを最小限としているため、とにかくフレッシュ！

自動搾乳機↓

牛舎と工場を繋ぐパイプ↓

③ β-カゼインA2A2遺伝子を持つ乳牛しかいない

あせひら乳業の乳牛はゲノム検査により「β-カゼインA2A2遺伝子を持つ乳牛」が100%です。

さらには、突然変異でA1遺伝子が混入する可能性も0ではないため、

スイスの食品検査会社SDC（SwissDeCode）が開発したミルク検査も合わせて行っているという徹底ぶり。

SDCが提供するA2ミルク認証ラベル「A2インサイドラベル」を世界で初めて取得。

A2ミルク市場を牽引していく企業として先頭に立っています。

A2インサイドラベル

④ 生乳本来の風味と状態を大切にする【低温殺菌・ノンホモ製法】

65℃で30分殺菌する低温殺菌

→生乳本来の風味を損ないにくい

　
脂肪球を均一化しない（ノンホモジナイズ製法）

→絞ったそのままにより近い状態

児玉会長より工場の説明を受ける大畑

⑤ 乳酸菌へのこだわりがハンパない！

あせひら乳業が製造しているヨーグルトは、これまで説明してきたA2タイプのミルクと乳酸菌マイスターである児玉会長が、菌種・菌数にとことんこだわり抜き独自ブレンドした乳酸菌で出来たヨーグルトです。
特に飲むタイプの「ピュア・ヨーグルト」は本当に飲むタイプかと疑うほどとろ〜り濃厚。でも後味はさっぱりとし、1本（200ml）あたり2000億個も乳酸菌が入っているので、腸活にもおすすめ！

ヨーグルトについてはこちらで詳しく

まとめ

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする方や、そもそも牛乳が苦手（私もその一人です）という方にぜひお勧めしたいのが、

100%A2タイプのミルクで、ミルク本来の風味を最大限に活かした鮮度の高い「おなかにやさしい牛乳」です。

体が喜ぶ食材を取り入れて、元気に過ごしましょう！

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この記事を書いた人

大阪府出身。10代〜20代半ばまで某劇団員として舞台で活躍。

アスリートのセカンドキャリアや、ラグビーW杯2019、東京五輪・パラリンピック2020に仕事で携わることに興味を持ち現在の職に就く。

MBS『産直ダイスケ』のロケへ、大畑大介マネージャーとして3年間同行してきた経緯から、大畑大介商店担当となり、現場取材・取材記事作成・商品撮影・サイト運営・SNS運用等、奔走中。