【はちみつ選びのポイント】はちみつの栄養や効果について|おすすめの国産はちみつ
はちみつの選び方
美味しくて栄養価も高いはちみつ。様々な種類や価格帯のものがあってどれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
はちみつを選ぶ時のポイントについて詳しく解説します。
「はちみつが身体に良い」は本当?
はちみつの栄養
何となくはちみつは健康に良さそう、という印象がありますが、本当はどうなんでしょう?
例えば砂糖は摂取後にブドウ糖と果糖に分解されてから吸収されますが、はちみつは初めからブドウ糖と果糖です。
そのため身体への吸収が早く、いち早くエネルギーに変わります。
特に体力が消耗した時などにはちみつを摂ると素早い回復が期待できます。
カロリーは、砂糖100gあたり約390kcalに対して、はちみつは100gあたり294kcalと、砂糖の約4分の3です。
砂糖は生成されているのでほぼすべてが糖質ですが、はちみつは糖以外にも人体に必要な微量栄養素を豊富に含んでおり、その種類はビタミン類、カルシウム、カリウム、鉄などのミネラル、アミノ酸、酵素、有機酸など150種類以上になります。
はちみつの効果
はちみつには酵素が含まれており、酵素は水分が加わると過酸化水素が発生し強い殺菌効果を発揮します。
これは蜂の巣の中で蜂蜜が水分を吸って糖度が下がった際に、細菌が繁殖しないようにするためだそう。
咳が出るときにはちみつが良いとされているのも蜂蜜の抗菌作用、抗炎症作用が関係しています。
この性質により、昔は(抗生物質ができるまでは)薬として使われていました。
以上のことから、はちみつは砂糖と比べて低カロリー、多くの栄養素を摂ることができて抗菌作用もあり、体に良いといえます。
ただ、どんな食材にもいえることですが摂り過ぎには注意しましょう。
天然のはちみつを選ぼう
スーパーなどの売り場には、はちみつに砂糖や水あめを加えたり成分を調整したものがあります。
これらは価格が安い反面、天然のはちみつ(何も加えていないはちみつ)に比べて甘みが強く、本来の香りもありません。
せっかくなら、自然な甘さと花の香りが楽しめる天然の純粋はちみつを選びましょう。
はちみつは腐らない?!
天然のはちみつは糖度が約80%と高いため、腐りません。
3,000年前の古代エジプトの王の墓が発掘された際、墓の中で見つかったはちみつがまだ食べられる状態だった、という驚くような話もあるそうです。
ただし、時間が経つと本来の香りがなくなったり色が変わったりしてしまうので、賞味期限内に食べきるのがおすすめです!
※賞味期限は「おいしく食べられる期限」
開封前の保存は常温で大丈夫ですが、開封後はパンくずやカトラリーについた水分など傷みの原因となるものが入ってしまう可能性もあるため、冷蔵庫での保管をおすすめしている商品もあります。
はちみつが固まってしまったら
冷蔵庫に入れたり冬になるとはちみつが凝固してしまうことがありますが、傷んでいる訳ではなくブドウ糖が結晶化している状態です。品質には全く問題ないのでご安心を。
固まってしまった場合は湯煎すれば元に戻ります。
その際、天然のはちみつの酵素は60度以上の温度でなくなってしまうので、60度以下で湯煎してください。
国産はちみつと輸入はちみつ、どちらがいい?
令和6年2月時点の農林水産省のデータ(養蜂をめぐる情勢)によると、はちみつの国内自給率は約5%。残り約95%は輸入品です。
国産のはちみつはとても貴重だといえます。
輸入はちみつの中には価格が安い物がありますが、あまりにも安いものは天然はちみつと書いてあっても品質が少し心配になります。
安心できるかどうかを基準にはちみつを選ぶなら、はちみつの品質管理が特に厳しいヨーロッパ産や、日本の養蜂家の国産はちみつを選ぶと良いでしょう。
長野県のジャムメーカー はなのみの養蜂
長野市に豊かな自然に囲まれ、四季折々の果物で美味しいジャムをつくっている「はなのみ」という会社があります。
ジャムだけでなく自社の養蜂場ではちみつも生産していると聞き、大畑が取材に伺いました。
※はなのみのジャムについてはこちら
はなのみがある長野県は
■はちみつ生産量 全国第4位(令和4年)
■ミツバチ飼育戸数 全国1位(令和5年)
という、はちみつ王国です。
大畑(左)と大矢さん(養蜂の責任者兼、品質管理室長)。防護服を身に着けていざ取材開始です!もちろん手袋も付けますよ~。大矢さんにとって蜂に刺されるのはもはや日常。昔はアナフィラキシー反応で大変な目に遭ったそうですが、刺され過ぎて「蚊に刺された方がかゆい」という境地に至った凄い人です(皆さんは真似しないでくださいね)。
巣箱に近づくにつれてブンブンをいう西洋ミツバチたちの羽音が聞こえてきました。刺されたらどうしよう!
沢山巣箱が並んでいます。
はちみつはこうしてできる
栄養豊富でマルチサプリのようなはちみつですが、どうやって作られるのでしょうか。
ミツバチは花の蜜を集めますが、この時点ではまだはちみつはできていません。
巣に帰ったミツバチは仲間に花蜜を口移しで渡していきます。この時、花蜜のショ糖が蜂の酵素によってブドウ糖と果糖に分解されながら六角形の巣穴に貯蔵されます。
貯蔵された蜜を蜂たちが羽ばたきで余分な水分を飛ばし、水分量が約20%になるまで濃縮します。
濃縮された蜜で巣穴が一杯になると蜂が蜜ロウでフタをします。
こうしてはちみつが完成します。
ちなみにはちみつは、本来蜂たちの食料です。
大矢さんによると、はちみつは蜂たちのご飯で、花粉はおかずだそうです。
人間は蜂たちがせっせと集めたご飯を分けてもらっている、ということになります。
西洋ミツバチと日本ミツバチ
日本には2種類のミツバチが生息しています。
1.西洋ミツバチ
日本には明治時代に養蜂のために輸入されました。ギリシャ、ローマ時代から2,000年以上かけて花の蜜を多く集めるよう品種改良されてきたため、西洋ミツバチは家畜であり、養蜂は畜産業です。
はなのみの養蜂場のミツバチも西洋ミツバチ。
大量に咲く花の蜜を集める性質があるので「単花はちみつ」ができやすいそうです。
アカシアやレンゲのはちみつはクセがなく万人に愛される味。ソバや栗は色が濃く独特の風味があるため好き嫌いが分かれる反面、栄養価が特に高い傾向があります。
このように西洋ミツバチのはちみつは蜜源(花)によって風味が全く異なるため、好きな香りや味で選ぶのがおすすめです。
2.日本ミツバチ
昔から日本に生息している在来種。西洋ミツバチが家畜なら、日本ミツバチは野生です。
様々な花から蜜を集める性質があるのではちみつは「百花蜜」になります。
飼いならすことが非常に難しく、はちみつの量は西洋ミツバチの5分の1~10分の1と少ないため非常に希少といえます。
試しにデパートのはちみつ売り場で「日本ミツバチの蜂蜜はありますか?」と聞いてみましたが、「ないですね〜」というお返事でした。高価ですが見つけたら超ラッキーかもしれません。
クマの爪痕が分かりますか?自然の中で養蜂を行うことは、このような危険も伴います。
養蜂は採蜜だけではなく、蜂を天敵のクマやスズメバチ、病気(腐そ病やダニなど)から守るための作業、分蜂(蜂のコロニーが新しく増えること)のお世話などをはじめ沢山仕事があり、休めるのは毎年1~2月くらいだそう。
ミツバチの社会
働き蜂(メス)とオス蜂
蜜蜂のオスは10%しかいません。残り90%は1匹の女王蜂以外、すべて働き蜂=メスです。
オスは女王蜂に精子を提供することが仕事であり、働き蜂のように働くことはありません。大矢さんによると、そのせいか巣の中では隅っこの方で申し訳なさそうにウロウロしていることが多いとか。
それを聞いた大畑が「まるでヒモやな」とひと言(笑)。
しかし夏の間はそれでも大目に見てもらえますが、冬が来ると働きバチ(メス)に巣を追い出され死んでいくそうです。なんだか切ない話ですね。
女王蜂
女王蜂は1つの巣に1匹だけ存在し、生きている間ずっと卵を産み続けます。産卵数は多い時で1日に3,000~4,000個!
働きバチの寿命は3~4か月であるのに対して女王蜂の寿命は5年ほど。
この女王蜂のパワーの源がローヤルゼリー。
実は女王蜂は生まれながらの女王ではなく卵の時は働き蜂と同じ。
働きバチによって選ばれた普通の蜂が、ローヤルゼリーを与えられ続けることで女王蜂になるのです。ローヤルゼリーが高価な訳が分かりますね。
真ん中の大きな蜂が女王バチ(西洋ミツバチ)
「女王」と聞くと頂点に君臨しているかのように聞こえますが、子孫繁栄のために卵を産むのが仕事。卵が産めなくなると死んでゆくしかないそうです。
女王に世代交代の時が来ると、働き蜂が次の女王蜂を選んで育てます。
ミツバチの社会をコントロールしているのは実は働き蜂なんですね。
はちみつ おすすめの食べ方
上記の通り信頼できる養蜂家のはちみつは酵素や花の香りがあるので、まずはぜひ加熱せずに召し上がってください。
ヨーグルトと相性が良いので、無糖ヨーグルトに蜂蜜を合わせて食べるのも良いですし、チーズと合わせれば甘じょっぱさが何とも言えずお酒の良いおつまみになりそう!
トーストに塗るなら加熱した後の方が酵素を摂ることができて良いでしょう。
また、はちみつの酵素を料理に生かすこともできます。
酵素は肉を柔らかくし、殺菌効果は魚の臭みを消してくれるので調理の下ごしらえに使うのもおすすめです。
1匹のミツバチが一生をかけて作るはちみつの量はティースプーン1杯分に満たないほどの量だそう。
まさに自然とミツバチたちからの貴重な恵みですね。
参照
畜産技術(2018年4月号)「ハチミツの持つ抗菌作用とその養蜂における応用」
「ミツバチの教科書」中村純監修 2017年
「ハチミツの『危ない話』」川島茂 2007年
「ミツバチ大量死は警告する」岡田幹治 2013年
<サイト>
農林水産省(養蜂をめぐる情勢)
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