酪農の危機|お気に入りの牛乳を見つけて酪農を応援しよう!
日本の酪農が危ない
お米や卵と同じように食生活の基礎となる食品である牛乳。
飲みたいと思えばいつでも安くすぐに買えます。
しかし「安くて美味しい牛乳がいつでも買えること」は実は当たり前ではありません。
酪農の現状
2023年に行われた一般社団法人中央酪農会議の調査によると、酪農家の85%が赤字経営という衝撃的な数字が報告されています。
その要因は以下の通り。
飼料価格の高騰
子牛販売価格の下落
燃料費・光熱費の上昇
円安や物価高は消費者だけでなく日本の酪農家を圧迫していることが分かります。
統計でも酪農家の数(乳用牛飼養戸数)は年々減少し続けており、大畑が生まれた1975年は約16万戸だった数が、2023年には約12,600戸まで減っています(2022年から約700戸減りました)。
この50年弱の間に酪農家の数は10分の1以下になってしまいました。
酪農家が減るということは、牛乳も減るということです。
調査に協力した酪農家からは、
「経営が改善する目途が見えない」
「牛は生き物だから工業製品のようにいかないことを分かってほしい」
「もっと酪農のことを理解してほしい」
など悲痛な声が上がっています。
国の大々的な対策も必要ですが、それだけでなく私たち消費者も現状を理解した上で牛乳を購入するべき時が来ているのではないでしょうか。
安全でおいしい牛乳を次世代に残すために
酪農全体が厳しい状況にあっても、新しい取り組みを積極的に取り入れて前進しようとしている酪農家さんたちもいらっしゃいます。
須藤牧場の若き牧場主、健太さん(左)は酪農の素晴らしさを伝えるため様々な活動をされています。大畑も笑顔に(右)。
須藤牧場では飼料を輸入に頼らず自家生産したり、希少なジャージーのA2ミルクを販売するだけでなく、2024年春からは牛一頭一頭のミルクの販売という新たな試みが始まります(実は牛一頭一頭によってミルクの味が異なるそう!)。
※須藤牧場についてはこちら
日本の食料自給率は38%。
その中にあって牛乳は自給率100%の数少ない食品です。
もし牛乳を輸入に頼ると、鮮度や品質の保証が難しくなるだけでなく、国際情勢によって価格や供給量が左右されることになります。
牛乳が滅多に手に入らない高級品のようにならないために、消費者としてできることは何でしょうか?
例えば、牛乳パックをよく見ると商品によって色々とこだわりが書いてあります。
気になる牛乳があれば購入してみて、お気に入りの生産者(あるいは牛?!)ができたらしばらくその牛乳を買ってみるだけでも十分応援になると思います。
スーパーやコンビニに並ぶ牛乳の先には酪農家や牛たちの生活があることを忘れずに感謝しながら手に取りたいですね。
おまけ
内房線の九重(ここのえ)駅と須藤牧場のちょうど中間に名店を発見!
房総の新鮮な魚料理が食べられるお店です。
ランチの定食はどれも千円以下。見てください、この天丼のボリューム!魚だけでなく野菜も新鮮でとても美味でした。
店名は「磯」。オーナーであるお母さんはなんとご自身で船に乗って漁をされるそう!店内にさかなクンのサインがあると思ったら「一緒に漁をした」とのことでした。須藤牧場を訪れる方や房総半島へドライブされる方におすすめです。
参照
<文献(機関誌、雑誌を含む)>
「酪農乳業の危機と日本酪農の進路」小林信一編著 2011年
「乳の化学2015年」上野川修一編
「牛乳が食卓から消える?酪農危機をチャンスに変える」 鈴木宣弘著 2016年
日経ヘルス2024年冬号
現代農業2024年2月号
MILK CLUB vol.133、135~138
<サイト>
農林水産省HP
日本A2ミルク協会HP
日本乳業協会HP
全国飲用牛乳光栄取引協議会HP
中央酪農会議HP
関西畜産学会HP
岡山大学大学院環境生命自然科学研究科研究紹介
この記事を書いた人
うどん県出身。
宝飾品会社、大手テレビ通販会社勤務を経験したのち、不思議な縁に導かれ20数年暮らした東京から大阪に移住、大畑大介商店の担当となる。
大畑も認めるラグビーマニアで、好きな選手は200人ほどいるが現在注目しているのはアントワーヌ・デュポンと李承信。
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代表者名 | 辻井 伸久(ツジイ ノブヒサ) |
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