スーパーマーケットなどでよく見かけるベビーリーフですが、何の植物かご存じですか？

実はベビーリーフという植物があるわけではないんです。

詳しくご説明していきます。

ベビーリーフとは？

ベビーリーフは様々な野菜の若い葉のことです。

そのためベビーリーフとして販売されているのものをよく見てみると何種類もの葉が入っています。

どういう野菜の若い葉をベビーリーフと呼ぶべきか特に定義はなく、ベビーリーフとして販売されているものをざっと挙げただけでもこれだけたくさんの種類があります。

・水菜

・ホウレン草

・フリルレタス

・ケール

・ルッコラ

・レッドからし菜

・ターサイ

・パクチー　etc…

一年中いつでも手に入るし、どの葉も一様に柔らかくてクセがなく、食べやすいベビーリーフ。

いったいどのようにして栽培されているのでしょうか？

よこいファームのベビーリーフ栽培

大畑大介商店の人気商品、「近江プリン」のよこいファームさんが20種類以上ものベビーリーフを栽培されているというので、詳しいお話を伺いに行ってきました。

室内型水耕栽培

よこいファームがあるのは滋賀県高島市安曇川町。

自然豊かで美しいところで、水源の町としてもその名が知られています。

水が豊かなのは、雨や雪が多い土地だから。実は冬は豪雪地帯です。

そのような環境でもベビーリーフを育てられるのは、建物の中で水耕栽培をしているから。

閉鎖型の施設で人工的に栽培されている、というと工場で機械的に大量生産しているようなイメージを持たれるかもしれません。

そのあたりも実際はどうなのかを見せていただきました。

栽培施設は縦横7ｍ×13ｍ、高さ5m。

とても清潔な空間で、室温は20～25℃、 湿度70%に保たれています。

この環境であれば、雨や雪、風、乾燥など自然の影響を受けずに安定して栽培できますね！

施設の床面積はそれほど大きくありませんが、空間を縦に使用することで効率的に栽培できるので収穫量は1日あたり4~5㎏ほどにもなるそうです。

農薬不使用

水耕栽培は光と水で育てるので施設内に土や泥はなく、外部からの侵入も制限しているので、ベビーリーフに虫や雑菌が付着することがありません。

そして雑草や虫の影響を受けずに育てることができるため、よこいファームでは農薬を使っていません。

そのため、よこいファームのベビーリーフは届いたらすぐに、洗わずに食べられます。

手間暇と愛情を掛けて育てられる様々なベビーリーフたち。清潔な環境で丁寧に育てられているので、まるで観葉植物のような美しさです。

植物性乳酸菌（化学薬品不使用）

一般的に豊富なミネラルや栄養を含む土壌での栽培と比べると、水耕栽培で育つ植物は弱いといわれているため、よこいファームではベビーリーフに植物用乳酸菌を与えています。

乳酸菌にはベビーリーフが元気に育つだけでなく、収穫後も長持ちする効果があるそうです。

発芽後に植物用乳酸菌を与えることで、病気にかかりにくくなり元気に育ちます。

水

よこいファームさんの敷地の近くには「秋葉の水」という名水が湧き出る泉があります。

栽培施設ではこの美しい湧き水を使ってベビーリーフを育てています。

特に葉物野菜は約90％が水分といわれていますので、きれいな天然水で育った野菜なら安心して美味しく食べられますね。

よこいファームの栽培施設から5分ほどの所にある「秋葉の水」。美しい水がこんこんと湧き出ています。

遠方からわざわざ汲みに来る方もいらっしゃるそうです。

光

植物が育つためには光合成のための光が必要ですが、室内型水耕栽培ではLEDライトを使用します。

といっても、種まきから収穫までずっとLEDライトを当て続けるのではなく、毎日夜になると消します。

また、光を当てる高さで育ち具合を調整します。

使っているのは人工的な光かもしれませんが、人の手で自然と同じ環境を作り出しているといえるのではないでしょうか。

気になる栄養は？

野菜不足が心配な方は多いのではないでしょうか？

しかし、どうやったら充分な野菜を摂ることができるのか分からない、とお悩みの方も多いと思います。

水耕栽培は雑草が生えないので、与えられた栄養はベビーリーフがすべて吸収します。

そのため水耕栽培で育つベビーリーフの栄養価は高いといえます。

一般的にサラダなどの生野菜で一日分の野菜を摂るためには相当量を食べる必要があるといわれていますが、ベビーリーフならそれほど大量に食べなくても必要量を摂ることができます。

ちなみに、ベビーリーフは50gほどで1日分の野菜が摂れるといわれています。

野菜は洗うと断面から水溶性の栄養が溶け出してしまうので、洗う必要がないベビーリーフは、栄養が溶け出すこともないと言えます。

栽培方法は生産者さんによって異なりますので、パッケージなどの記載を確認してお召し上がりくださいね。

まとめ

当たり前のように見かけるけれど、どんな野菜なのか、どうやって育てられたものかが分からないせいか、これまであまり手に取ることがなかったベビーリーフ。

よこいファームさんのお陰でその輪郭をはっきりと捉えることができました。

・安心・安全

・清潔で手軽

・栄養価が高い

忙しくて時間がないけど、野菜はしっかり取りたいという時にピッタリですね。

屋内での水耕栽培といっても、手間暇かけて愛情たっぷりに育てられているのは畑育ちの野菜と同じ。

担当の齊藤さんと廣井さんがおっしゃる通り「最先端だけど手作り」な現場でした。

大畑（左）、よこいファームの齊藤さん（中）、廣井さん（右）

当商店で販売するよこいファームさんのサラダセットは、大畑の現役時代のポジション（背番号）にちなんで14種類のベビーリーフをお入れします。

14種類あると色んな味がバランスよく楽しめるし、食べ飽きずに50ｇのサラダが摂れますね。

2種類のサラダセットに付いているにんじんドレッシングは大畑絶賛の味。

にんじんをすり潰して作ったナチュラルなドレッシングです。

ベビーリーフのサラダだけでは使い切れないので、余ったらほかのサラダやお料理にぜひ使って下さい！

よこいファームさんのおすすめレシピ、「食パンに塗ってハム＆チーズをのせてトーストするだけ」の大人のピザトーストもとっても美味しいので、ぜひ試してみてくださいね。

この記事を書いた人

うどん県出身。

宝飾品会社、大手テレビ通販会社勤務を経験したのち、不思議な縁に導かれ20数年暮らした東京から大阪に移住、大畑大介商店の担当となる。

大畑も認めるラグビーマニアで、好きな選手は２００人ほどいるが現在注目しているのはアントワーヌ・デュポンと李承信。