和牛の常識を変える!美味しくて栄養豊富、環境にもやさしい「紀州和華牛」の魅力とは?
「牛肉の脂がしつこくて思うように食べられない。」
そんな方はいませんか?
美味しくて身体に負担が少なく、健康的な肉を選びたい、そんな方にぜひお勧めしたいのが紀州和華牛(きしゅうわかうし)です。
脂っこさの少ないあっさりとした赤身、栄養価の高さを兼ね備え、しかもその生産背景には、食品ロス削減や地元資源の循環活用といったサステナブルな取り組みもあります。
今回は「美味しさ」「ヘルシーさ」に加え、「環境への配慮」まで兼ね備えた次世代の和牛「紀州和華牛」の魅力をご紹介します。
赤身が美味しい!エコな次世代の和牛「紀州和華牛」
紀州和華牛とは?
紀州和華牛はこんなこだわりをもつ和牛です。
1.和歌山県内で肥育された黒毛和牛
2.和歌山県産副産物を1割以上利用した飼料で飼育
3.ビタミン制限を行わず飼育
4.枝肉格付けがA2~4、B2~4
紀州和華牛は、和歌山県に本社を置くエコマネジメント株式会社が構築した畜産モデルから生まれました。
エコマネジメント株式会社は元々産業廃棄物の処理を行っている企業ですが、その一環として食品廃棄物をエコフィード(※1)として活用し、自社牧場で牛を育てる取り組みも行っています。
※1 食品製造副産物等を利用して製造された飼料
飼料を作り、その飼料で牛を育て出荷するところまでを自社で手がけ、完結できる企業は全国でも非常に稀です。
更に強調したいのは、この生産モデルが「環境にやさしい」だけでなく、牛の健康にも配慮しながら質の高いお肉を作り出している点です。
エコマネジメント株式会社の牧場(牛舎)
紀州和華牛はどんな味?
紀州和華牛はA5ランクを敢えて目指さない、というだけあって、一般的な黒毛和牛に見られる「霜降り」は少なめです。
脂にはしつこさがなく、赤身の深い旨味に驚かされます。
後味がすっきりしているので、「和牛は苦手だと思っていたけど、このお肉なら沢山食べられる」と、特に女性の方に大好評!
脂の融点が低く、赤身が多いのに口溶けが良い、というこれまでの常識では考えられない肉質で、「和牛=脂が重い」というイメージが良い意味で裏切られます。
和華牛のロース。見た目は脂がのっていますが、脂のしつこさは感じませんでした。(担当は牛の脂で胸焼けしてしまうタイプですが、和華牛は沢山食べられるので驚きました。)
和華牛のランプ。脂の重さや“くどさ”はほとんど感じません。しっかりした食べ応えがあり、噛むごとに肉自体の旨味が溢れてきます。
地元産エコフィードで実現する循環型畜産モデル
紀州和華牛の飼料には、和歌山県内の食品残渣(ざんさ)から作られるエコフィードが約70%使われています。
一般的な割合は10%程度であることを考えると70%というのは驚くべき数字です。
和歌山県内で出た食品残渣には賞味期限切れや売れ残った食品のほかに、例えばみかんの皮、梅干しの種、醤油搾りかす、酒粕など地元の特産品も含まれます。
つまりこれまでは廃棄物として処理されていたものが再利用され、エコフィードとなっているのです。
和歌山県は温州みかん生産日本一。みかんの搾りかすを乾燥させたものもエコフィードに。
和歌山の特産品、梅干しの種を砕いたものもありました。
こうして作られたエコフィードを飼料とすることで…
①フードロスを削減(食品製造副産物や余剰食品、調理残渣の活用)
②エコフィードの成分が牛肉の栄養価を向上させる
③牛の排泄物は地元の農業で肥料として再活用される
このような和歌山県内での資源循環モデルが成立します。
エコマネジメント株式会社のエコフィードには和歌山県ならではの原材料が含まれており、それが紀州和華牛の風味を真似できない独自のものにしているのではないか、と感じます。
飼料のコスト削減と海外依存からの脱却
日本の畜産業が抱える大きな課題のひとつが、輸入飼料への依存です。
通常、畜産業における飼料費は、経営コストの約4~7割を占めますが、その飼料の約7割を海外に依存しているというデータがあります。
トウモロコシやマイロ、大麦など飼料の材料である穀類はほぼ海外から輸入されており、近年の円安や国際情勢の変動によりコストは高騰の一途をたどっています。
しかし、紀州和華牛の飼料は約70%が地元の食品残渣などの原料で作られたエコフィードのため、飼料コストを抑えることができます。
輸入飼料の割合が低いと為替の変動の影響を受けにくい点も大きなメリットです。
これって日本がこれから目指すべき理想的な畜産経営の在り方だと思いませんか?
和華牛に触れる大畑
牛の健康を大切にした肥育法
和牛はきれいな霜降り肉にするためビタミンAやEを制限することが一般的ですが、これは牛の健康にはあまり良いとは言えません。
一方で紀州和華牛はビタミン制限を行いません。
近畿大学との共同研究において、飼料のエコフィードにはビタミンE(※2)が多く含まれており、これが和華牛の健康状態を良くして、ビタミンEの含有量が一般の約1.7倍となることがわかっています。
※2 ビタミンEは抗酸化作用があるとされている栄養素
紀州和華牛
畜産業の課題「温室効果ガスの削減」への取り組み
近年、畜産業が温室効果ガス排出の一因であることが注目されていますが、紀州和華牛は以下のような取り組みによって、温室効果ガスの削減に成功しています(一般的な畜産と比較)。
✔大型トラックや大型船を使って海外から飼料を輸送しない
→エネルギーを使うことで発生するCO₂を削減
✔ 食品残渣を飼料化することで焼却等による廃棄を回避
→焼却や廃棄によって発生するCO₂を削減
✔天日干しや乳酸菌発酵で飼料をつくる
→エネルギーを使うことで発生するCO₂を削減
賞味期限切れの焼きそばを乾燥させたもの。エコフィードの原材料は天日干しで乾燥させます(乾燥機の使用は、電力を使い温室効果ガスの排出につながるため)。
エコマネジメント株式会社の阪口社長(右)
まとめ
紀州和華牛は、育て方にも味わいにもこれまでの常識を打ち破るような要素を沢山持った和牛です。
大畑大介商店では紀州和華牛の美味しさをご家庭で手軽に味わっていただけるオリジナルセットを販売します。
みなさんにもこの「新しい和牛」ともいえる紀州和華牛の取り組みと美味しさをぜひ知って頂きたいと思います。
※続きはこちら
<参照>
・農林水産省 飼料をめぐる情勢 令和7年9月
・農林水産省 エコフィードをめぐる情勢 令和7年7月
・農畜産業振興機構 畜産の情報 2024年12月号
・堤道生、山中克己、阪口宗平 食品製造粕類サイレージを主原料とするエコフィードを活用した黒毛和種肉用牛生産の環境影響評価
・松橋珠子、長堀百花、後藤田実咲、後藤洋人、宮本泰成、白木琢磨 エコフィード配合割合が異なる使用条件下で生産された「紀州和華牛」の肉質特性
・堤道生、山中克己、阪口宗平 和歌山県の肉用牛生産で給与されているエコフィードおよび原料の飼料成分
この記事を書いた人
うどん県出身。
宝飾品会社、大手テレビ通販会社勤務を経験したのち、不思議な縁に導かれ20数年暮らした東京から大阪に移住、大畑大介商店の担当となる。
大畑も認めるラグビーマニアで、好きな選手は200人ほどいるが現在注目しているのはアントワーヌ・デュポンと李承信。
【和歌山県和歌山市】わかやまジビエ(猪/鹿)BBQ堪能セット
通常価格
12,000
円 (税込)商品紹介
【産地直送】生産者と食卓を共に笑顔に|大畑大介商店
元ラグビー日本代表の大畑大介が、コロナ禍により困っている生産者の方の力になりたいと立ち上げた、“全国各地の生産者の方”と“皆様の食卓”を繋ぐサイトです。大畑大介が自信を持っておすすめする産地直送の美味しい食材(新鮮な野菜・魚介類・果物・お米等)をお取り寄せいただけます。 また出品いただく生産者の方も随時募集中です!
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